自己効力感とは?意味・自己肯定感との違い・高め方をわかりやすく解説

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「自分には無理な気がする」
「やってみたい気持ちはあるけれど、どうせ失敗しそう」
「一歩踏み出したいのに、なぜか動けない」

そんな感覚を持ったことはないでしょうか。

やりたいことがないわけではない。
変わりたい気持ちもある。
でも、いざ行動しようとすると、心のどこかで「自分にはできない」というブレーキがかかってしまう。

このような状態に深く関係しているのが、自己効力感です。

自己効力感とは、簡単にいうと「自分にはできる」と思える感覚のことです。

キャリアや人生が行き詰まる理由は自己効力感の欠如が一つの要因とも言われます。

この記事では、自己効力感の意味、自己効力感が低い人に起きやすいこと、高めための具体的な方法までわかりやすく解説します。

自信がない方、やりたいことがあるのに動けない方、自分らしいキャリアを考えたい方は、ぜひ最後まで読んでみてください。

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目次

自己効力感とは?

自己効力感の意味

自己効力感とは、簡単にいうと「自分にはできる」と思える感覚のことです。

心理学者アルバート・バンデューラが提唱した概念で、正確には「ある状況において、自分は必要な行動をうまく実行できる」と信じられる感覚を指します。英語では「Self-efficacy」と表現されます。

能力とは直接的な関係はなく、実際にできるかできないかも関係ありません

あくまで本人が「できそう」「なんとかなりそう」と感じれるかどうかが重要です。

「できる」という感覚は、すべて完璧にできる、万能感ではなく、そのことに対して「自分ができることがある」「自分が何かしら行動をすることで変えることができる」という感覚です。

ですので、客観的にみて能力が低くても自己効力感の高い人も、能力が高くても自己効力館が低い人も存在します。

また自分を鼓舞したり、何かポジティブに捉えて「自分にはできる」と考える感覚とも異なります。どちらかというと自然に自分はそこに影響を与えることができだろうと知っている感覚です。

自己効力感と自己肯定感の違い

自己効力感とよく似た言葉に、自己肯定感があります。

どちらも「自信」に関係する言葉として使われることが多いため、混同されやすいですが意味が異なります。

自己肯定感とは、簡単にいうと、自分には価値があると思える感覚。文字の通り、自分を肯定していて「自分いいね!」って思う感覚です。

何かができるできない、何かをするしない、は直接的には関係がなく、何ができてもできなくても、自分の存在を肯定している感覚です。

自己肯定の逆が自己否定。自分にずっとダメ出しをしている感覚です。

たとえば、仕事でミスをしたとき。

自己肯定感が低いと、
「こんなミスをする自分はダメだ」
「自分には価値がない」
「周りから嫌われたかもしれない」
と、自分の存在そのものを否定しやすくなります。

自己効力感は、特定の行動や課題に対して、自分なら実行できると思える、行動に向かう感覚です。

自己肯定感が「自分の存在への信頼」だとしたら、自己効力感は「自分の行動への信頼」です。

ここを分けて考えると、自分の状態を理解しやすくなります。

たとえば、自己肯定感はあるけれど、自己効力感が低い人もいます。

「自分には価値があるとは思っている。でも、この仕事をやれる自信はない」
「人としての自分は否定していない。でも、転職活動を進められる気がしない」

こういう状態です。

逆に、自己効力感は高いけれど、自己肯定感が低い人もいます。

「仕事はできる。成果も出せる。でも、成果が出ない自分には価値がない気がする」
「頑張ればできる。でも、頑張っていない自分を許せない」

この場合、行動力はあっても心は苦しくなりやすいです。

自己肯定感の土台となる自己受容

もう一つ押さえておくとよいのが、自己受容です。

自己受容とは、良いところも弱いところも含めて、今の自分を丸ごと受け止めること、認めることです。

「自信がない自分」
「不安になりやすい自分」
「人と比べてしまう自分」
「すぐに逃げたくなる自分」

そうした自分を、否定せずに受け止める感覚です。自信がない人の多くは自己肯定感の前に自己受容ができていないケースが非常に多いです。

つまり、整理すると次のようになります。

自己受容は、今の自分を認める力
自己肯定感は、自分には価値があると思える力
自己効力感は、自分なら行動できると思える力

この3つはそれぞれ別々の概念ですが、深くつながっています。

自分を受け入れられないと、失敗が怖くなります。
失敗が怖くなると、挑戦できなくなります。
挑戦できないと、成功体験が積めません。
成功体験が積めないと、自己効力感も育ちにくくなります。

だからこそ、自己効力感を高めたいときは、ただ行動量を増やすだけでは不十分なことがあります。

「なぜ自分は行動できないのか」
「失敗したとき、自分にどんな言葉をかけているのか」
「できない自分をどれくらい許せているのか」

こうした内面を見ることも大切です。

自己効力感が低い人に起きやすいこと

自己効力感が低いと、行動する前から自分の可能性を狭く見積もりやすくなります。

「やってみたい」という気持ちがあっても、それ以上に「どうせ無理」「失敗したら怖い」という思いが強くなり、一歩目が重くなってしまうのです。

ここでは、自己効力感が低い人に起きやすいことを紹介します。

やる前から「無理」と決めつけてしまう

自己効力感が低いと、まだ試していない段階から「自分には無理」と感じやすくなります

本当は興味がある。
やってみたい気持ちもある。
でも、失敗する自分を想像して、行動する前に諦めてしまう。

たとえば、転職に興味があっても「自分を採用してくれる会社なんてない」と考えてしまう。発信を始めたいと思っても「自分の文章なんて誰も読まない」と決めつけてしまう。新しい仕事を任されても「きっと自分にはできない」と、始める前から不安に飲み込まれてしまう。

このように、自己効力感が低いと、実際にできるかどうかを確かめる前に、自分の中で可能性を閉じてしまいやすくなります。

もちろん、慎重に考えること自体は悪いことではありません。
ただ、慎重さが強くなりすぎると、「リスクを考えている」のではなく、「やらない理由を探している」状態になってしまいます。

小さな失敗で大きく落ち込む

自己効力感が低い人は、失敗を「ただの結果」として受け止めにくい傾向があります。

うまくいかなかった出来事があると、それを一つの経験として見るのではなく、「やっぱり自分には能力がない」「自分には向いていない」と、自分全体の否定につなげてしまいやすいのです。

たとえば、
上司に資料を修正された。
投稿しても反応がなかった。
新しい習慣が三日で止まってしまった。

本来であれば、これらは改善の材料にできる出来事です。
資料なら上司の指摘から学べばいい。投稿ならテーマやタイトルを見直せばいいわけです。

でも、自己効力感が低いと、改善する前に「自分がダメだからだ」と結論づけてしまいます。その結果、次に挑戦することが怖くなります。
失敗そのものよりも、「また自分はダメだと思うこと」が怖くなってしまうのです。

人と比べて自信をなくす

自己効力感が低いと、他人の成果を見るたびに自信を失いやすくなります。

自分の中に「自分もやればできるかもしれない」という感覚が弱いため、他人の成功を見たときに、刺激よりも劣等感が先に立ってしまうのです。

同年代が昇進している。
友人が転職に成功している。
SNSで誰かが楽しそうに活動している。

そうした姿を見るたびに、「それに比べて自分は何もできていない」と感じてしまう。

自己効力感が低い状態では、他人の成果がそのまま自分を責める材料になりやすいのです。

本来見るべきなのは、他人との差よりも自分の成長。昨日より少し動けたか、前なら避けていたことに、少し向き合えたかなどですが、ここに意識が及びません。

やりたいことがあっても動けない

やりたいことがわからない、、という人の中には自己効力感が低い人が多いです。

こういう人は例えやりたいことがあっても「自分にできない」という信念が邪魔をして、やりたいことに蓋をしているケースが多いです。しかも無意識で蓋をしているため本人には自覚がありません。

そして外に新しい何かを求めます。でも大事なことは、やりたいことを選ぶ前に、自分には無理だと諦めているということを自覚することです。

だからこそ、自己効力感を高めることは、やりたいことを見つけるうえでも大切です。

自分にもできるかもしれないと思える範囲が広がると、これまで選択肢に入れていなかったことにも、少しずつ目を向けられるようになります。

他人の評価に依存しやすくなる

自己効力感が低いと、自分で「これでいい」と思いにくくなります。

自分の中に判断基準が持てないため、どうしても他人の反応を頼りにしてしまうのです。認められれば安心できる一方で、少し否定されただけで大きく落ち込んだり、相手の反応が薄いだけで不安になったりします。

つまり、自分の手応えよりも、他人の評価によって気持ちが左右されやすくなるのです。

もちろん、人からの承認は誰にとっても嬉しいものです。
褒められれば励みになりますし、信頼できる人からの言葉に救われることもあります。

ただ、自分の判断よりも他人の反応を優先しすぎると、自分の人生のハンドルを他人に渡してしまいます。

自己効力感を育てることは、他人の意見を無視することではありません。
他人の声を参考にしながらも、最後は自分で選ぶ力を取り戻すことです。


自己効力感が高い人の特徴

自己効力感が高い人は、特別に強い人ではありません。

不安もありますし、失敗もします。でもそれでも自分には何かできると信じている人です。いくつか特徴をご紹介します。

失敗しても学びに変えられる

自己効力感が高い人は、失敗を自分の価値と結びつけすぎません。

うまくいかなかったときも、「自分はダメだ」で終わらせるのではなく、「何が合わなかったのか」「次は何を変えればいいのか」と考えます。

そのため失敗を終わりではなく、次の行動の材料として扱えるのです。

もちろん、失敗してもまったく落ち込まないわけではありません。
悔しいときもありますし、恥ずかしいと感じることもあります。

それでも、そこで自分を否定し続けるのではなく、次にどう活かすかへ意識を向けられる。
この切り替えが、自己効力感が高い人の特徴です。

未経験のことにも挑戦できる

自己効力感が高い人は、未経験のことにも比較的踏み出しやすいです。

それは、最初から自信満々だからではありません。
むしろ、できないことがある前提で動いています。

「最初はできなくて当然」
「調べながらやればいい」
「わからなければ人に聞けばいい」

そう考えられるから、新しいことへのハードルが下がるのです。

未経験のことに挑戦するとき、多くの人は不安になります。
それは自然な反応です。

ただ、自己効力感が高い人は、不安があることを理由にすぐ諦めません。
不安を感じながらも、「まず小さく試す」ことができます。

その姿勢が、新しい可能性を広げていきます。

自分で決めて行動できる

自己効力感が高い人は、自分で選ぶことを必要以上に恐れません。

なぜなら、選択がうまくいかなかったとしても、「そのときは修正すればいい」と思えるからです。

人生やキャリアに、最初から絶対の正解が用意されているわけではありません。

選ぶ。
進む。
違ったら調整する。

この前提を持てると、行動のハードルは下がります。

自己効力感が低いと、「間違えたくない」「後悔したくない」という気持ちが強くなりすぎて、なかなか決められなくなることがあります。

一方で、自己効力感が高い人は、決断を一発勝負として捉えすぎません。
一度決めたら終わりではなく、進みながら見直していけばいいと考えます。

だからこそ、自分で決めて、自分で動き出しやすくなるのです。

努力を継続しやすい

自己効力感が高い人は、すぐに結果が出なくても諦めにくいです。

「今はまだ途中」
「続ければ少しずつ変わる」
「やり方を変えれば前に進める」

そう思えるからです。

成長には時間がかかります。
文章を書く力も、仕事のスキルも、発信力も、コミュニケーション力も、すぐに身につくものではありません。

最初は手応えがない。
思ったより反応がない。
やっている意味があるのかわからなくなる。

そんな時期もあります。

それでも、自己効力感が高い人は、今の結果だけで未来を決めつけません。

うまくいかないときは、努力が足りないと責めるだけでなく、やり方を見直します。
目標が大きすぎるなら小さくする。
一人で続かないなら誰かに共有する。
成果が見えにくいなら、できたことを記録する。

このように、続けるための工夫ができます。

努力を続けられる人は、根性がある人というより、続けられる形に調整できる人です。
自己効力感が高い人は、自分を追い込み続けるのではなく、自分が前に進めるやり方を探すことができます。

自己効力感を高める4つの要素

心理学者アルバート・バンデューラは、自己効力感に影響を与える主な要素として、以下の4つを挙げています。

自己効力感は、単に「自信を持とう」と思うだけで高まるものではありません。実際の経験、他者からの影響、周囲からの言葉、心身の状態などによって形成されていきます。

達成経験|自分でやり遂げた経験

自己効力感を高めるうえで、もっとも強力に働くのが達成経験です。

達成経験とは、自分で行動し、課題を乗り越え、何かをやり遂げた経験のことです。特に、労力や時間をかけて達成できた経験は、「自分はやればできる」という感覚につながりやすくなります。

簡単にできたことよりも、苦労しながら乗り越えた経験の方が、自己効力感には強く影響します。

たとえば、長期間勉強して資格に合格した経験、苦手な仕事を試行錯誤しながら完了させた経験、継続的な努力によって成果を出した経験などです。

こうした経験は、次に難しい課題に向き合うときの土台になります。

「前にも大変なことを乗り越えられた」
「今回も工夫すればできるかもしれない」

そう思えるようになるからです。

代理経験|他人の成功を見る経験

代理経験とは、自分に近い人が何かを達成している姿を見ることで、「自分にもできるかもしれない」と感じる経験のことです。

特に、自分と似た立場や悩みを持っていた人の成功は、自己効力感に影響しやすいです。

たとえば、同じように自信がなかった人が転職に成功した。未経験から新しい仕事に挑戦した人がいる。発信を続けられなかった人が、少しずつ習慣化できるようになった。

こうした事例を見ることで、目標が現実的に感じられるようになります。

ただし、自分とかけ離れた人の成功ばかりを見ると、かえって「自分とは違う」と感じることもあります。自己効力感につながりやすいのは、遠すぎる成功者よりも、自分の少し先を歩いている人の姿です。

言語的説得|周囲からの励ましや評価

言語的説得とは、周囲からの励ましや評価、フィードバックによって、「自分にもできるかもしれない」と思えることです。

たとえば、信頼できる人から、
「ここはよくできている」
「あなたにはこの強みがある」
「この部分は十分通用する」
と言われることで、自分では気づいていなかった可能性に気づけることがあります。

ただし、根拠のない励ましは自己効力感につながりにくいです。

「大丈夫、できるよ」と言われても、本人が納得できなければ効果は限定的です。重要なのは、具体的な事実に基づいたフィードバックです。

何ができているのか。
どの経験が次に活かせるのか。
どんな強みがあるのか。

こうした具体性のある言葉は、自己効力感を支える材料になります。

生理的・感情的状態|心身のコンディション

自己効力感は、心身の状態にも影響されます。

疲れているとき、睡眠不足のとき、不安や緊張が強いときは、同じ課題でも「自分にはできない」と感じやすくなります。

一方で、心身の状態が整っていると、物事を必要以上に悲観せず、落ち着いて取り組みやすくなります。

つまり、自己効力感は精神論だけで高めるものではありません。睡眠、休息、運動、安心できる環境、人間関係なども関係します。

「自分にはできない」と感じるとき、実際には能力の問題ではなく、単に疲れているだけの場合もあります。

そのため、自己効力感を考えるときは、行動や考え方だけでなく、心身のコンディションも含めて見ることが大切です。

自己効力感が低い要因

自己効力感が低い背景には、先ほど紹介した4つの要素が関係していることがあります。

特に大きいのは、達成経験の不足や、周囲からの励まし・肯定的なフィードバックの少なさです。

たとえば、これまで頑張っても認められなかった経験が多い。挑戦する前に否定されることが多かった。失敗したときに強く責められた。自分なりに努力しても、「できた」と感じられる経験が少なかった。

こうした経験が積み重なると、自然と「自分にはできない」「どうせうまくいかない」と感じやすくなります。

ただし、ここで大切なのは、自分を責めることではありません。
「だから自分はダメなんだ」と卑下する必要もありませんし、「過去のせいだから仕方ない」と開き直る必要もありません。

大切なのは、過去をフラットに振り返ることです。

「もしかすると、これまで成功体験が少なかったから、自己効力感が育ちにくかったのかもしれない」
「周りから励まされたり、認められたりする経験が少なかったから、自分を信じにくくなっているのかもしれない」

このように理解できるだけでも、自分への見方は少し変わります。

自己効力感は、生まれつき固定されたものではありません。
これまで育ちにくかったとしても、これから少しずつ育てていくことができます。

次の章では、自己効力感を高める具体的な方法を解説します。

自己効力感を高める具体的な方法

自己効力感は、頭の中で「自信を持とう」と考えるだけでは高まりません。必要なのは、実際に動いてみることです。

ここでは、自己効力感を高める具体的な方法を紹介します。

気になっていることを小さくやる

まずは、前から少し気になっていたことを小さくやってみましょう。

ポイントは、誰かに言われたことではなく、自分の中から出てきた興味を選ぶことです。

「やった方がいいこと」ではなく、「ちょっとやってみたいこと」。
「正解っぽいこと」ではなく、「なぜか気になること」。

ここが大事です。

自己効力感は、自分で選んで動いたときに育ちやすくなります。

たとえば発信が気になっているなら、いきなり毎日投稿を目指さなくていい。まずは下書きを一つ書いてみる。転職が気になっているなら、すぐに応募しなくていい。求人を眺めて、自分がどんな仕事に反応するのかを見るだけでも十分です。

最初の一歩は、成果を出すためではありません。

「自分は気になったことに少し触れられた」
という感覚を得るためのものです。

この感覚が、次の行動を少しだけ軽くしてくれます。

できたことを記録する

自己効力感が低い人は、できなかったことをよく覚えています。

あれもできなかった。
また続かなかった。
今日も動けなかった。

一方で、できたことは簡単に流してしまいます。

だから、記録が必要です。

大げさな日記でなくて構いません。1日の終わりに、「今日できたこと」を一つだけ書いてみてください。

小さくていいです。
むしろ、小さい方が続きます。

大切なのは、自分に対して「何もできていない」と決めつけないことです。

人は、自分の頭の中だけで振り返ると、どうしてもできなかったことに意識が向きます。
でも、書き出してみると、意外と何かしら動いていることに気づきます。

自己効力感は、気合いではなく事実によって育ちます。

「できたこと」を記録するのは、自分を無理に褒めるためではありません。
自分が動いた証拠を、ちゃんと見える場所に置いておくためです。

目標を立ててみる

少し動くことに慣れてきたら、次は目標を立ててみましょう。

ただし、ここでいう目標は、人生を変えるような大きなものでなくて大丈夫です。

むしろ最初は、身近で、見える形で、達成したかどうかがわかるものが向いています。

たとえば、本を1冊読み切る。
1週間だけ朝に散歩する。
行きたかった近所の場所を回ってみる。

ポイントは、少し継続しないと達成できない目標にすることです。

一度やって終わりではなく、何日か続ける必要があるもの。少しだけ手間がかかるもの。自分で決めて、自分で進める必要があるもの。

そういう目標を達成すると、自己効力感は育ちやすくなります。

なぜなら、そこには「自分で決めて、やり切った」という実感が残るからです。

自己効力感に効くのは、派手な成功だけではありません。
小さくても、自分で決めたことを完了させる経験です。

1週間できたら、次は2週間。
それができたら、1ヶ月。

少しずつ期間を伸ばしていくと、「自分は続けられる」という感覚が育っていきます。

他人と比較しない

自己効力感を育てたいなら、他人との比較は減らした方がいいです。

特に、疲れているときや自信がないときのSNSは注意が必要です。

他人の成果を見る。
自分の現実を見る。
落ち込む。

この流れに入ると、自己効力感は下がりやすくなります。

もちろん、人の頑張りに刺激をもらえることもあります。
ただ、見たあとに苦しくなるなら、今の自分には少し刺激が強すぎるのかもしれません。

比べるなら、過去の自分です。

前より少し動けたか。
前より少し続けられたか。
前より少し自分で決められたか。

見るべきなのは、他人との差ではなく、自分の変化です。

自己効力感は、誰かに勝ったときに育つものではありません。
「前より少しできた」と感じられたときに、少しずつ育っていきます。

自分の認知のクセに気づく

最後に大切なのが、自分の認知のクセに気づくことです。

自己効力感が低い人は、能力がないから動けないとは限りません。
動く前に、自分の考え方でブレーキをかけていることがあります。

少し失敗すると、「やっぱり自分には無理だ」と思う。
完璧にできないなら、やる意味がないと感じる。
人からどう見られるかを考えすぎて、始める前に疲れてしまう。

こうしたパターンがあると、行動する前からエネルギーを失ってしまいます。

ここで必要なのは、自分を責めることではありません。

「あ、自分はこう考えやすいんだな」
と気づくことです。

気づけると、考えに飲み込まれにくくなります。

「本当に無理なのか」
「少しだけならできないか」
「完璧でなくても試していいのではないか」

そんなふうに、別の見方を選べる余地が生まれます。

自己効力感を高めるには、行動を増やすことも大切です。
でも同じくらい、自分の内側で何がブレーキになっているのかを見ることも大切です。

行動と理解。

この両方がそろうと、自己効力感は少しずつ育っていきます。

自己効力感の低かった筆者が高めた方法

最後に、私自身の体験を少し書いておきます。

私は37歳になるまで、「自分はどうせできない」と思い込んでいるようなところがありました。

仕事でも行き詰まりを感じていましたし、体調もあまり良くありませんでした。何かを変えたいとは思っている。でも、自分に何かができる気はしない。そんな状態が長く続いていました。

そんな私が変わるきっかけになったのが、ランニングでした。

最初から大きな目標があったわけではありません。体調管理のために、少し走ってみようと思ったのが始まりです。

ただ、走り始めてしばらくすると、以前からなんとなく心の中にあった「一度はマラソンを走ってみたい」という思いが出てきました。

そこから半年間、マラソンに向けてトレーニングをしました。

もちろん、最初から順調だったわけではありません。最初は2km走るのも大変でした。思うように距離が伸びない時期もありましたし、走るのがつらい日もありました。

それでも、少しずつ距離を伸ばしていく中で、自分の中に小さな変化が生まれていきました。

「前より走れるようになっている」
「苦しくても続ければ少しずつ変わる」
「自分にも、決めたことをやり切る力があるのかもしれない」

そう感じられるようになったのです。

マラソンを完走したことは、私にとって大きな達成経験でした。

ただ完走できたこと以上に、そこに至るまでの半年間、自分で決めて、地道に続けて、壁にぶつかりながらも少しずつ前に進めたことが大きかったのだと思います。

その経験をきっかけに、私は少しずついろいろなことに挑戦できるようになりました。副業、転職、本の出版。以前の自分からすると、どれも考えられないことでした。

それでも一つずつ行動していく中で、副業で収益を得られるようになり、転職で年収を上げることもできました。書籍を出版するという経験もできました。

もちろん、私は特別な才能があったわけではありません。ランニングだって、最初は2kmもまともに走れませんでした。副業も、転職も、出版も、最初から自信があったわけではありません。

ただ、マラソンを通じて「自分で決めたことを、時間をかけてやり切る」という経験をしたことで、少しずつ自己効力感が育っていったのだと思います。

もし今、やりたいことが見つからない人がいるなら、私はランニングや筋トレを一つの選択肢としておすすめしたいです。

どちらもやることはとてもシンプルで、自分の成長を体で実感できます。自己効力感を育てるうえで、「自分が変わっている」と実感できることはとても大切です。

私は長い間、本当に長い間、自己効力感が低い状態で生きてきました。だからこそ、「自分にはできない」と感じるつらさもよくわかります。

でも、自己効力感はいつからでも育てることができます。

今日からでも、今からでも、自分が少し気になっていることを小さく始めることはできます。

自己効力感が低くて動けない方へ

「自分にはできない」
「やりたいことがあるのに動けない」
「変わりたいのに、いつも同じところで止まってしまう」

そんな悩みがある場合、単に行動力が足りないわけではないかもしれません。

過去の経験から作られた思い込み。
失敗への強い恐れ。
人からどう見られるかへの不安。
完璧でない自分を許せない気持ち。
無意識に持っている「自分には無理」という前提。

そうしたものが、行動の前にブレーキをかけていることがあります。

一人で考えていると、どうしても同じ思考のループに入りやすくなります。

「自分には何ができるのか」
「なぜ動けないのか」
「本当は何を望んでいるのか」
「どんな認知のクセが、自分の可能性を狭めているのか」

こうしたことは、誰かと対話することで見えてくることがあります。

自己効力感は、無理やり自信を持つことではありません。

自分の不安や弱さも受け止めながら、
「それでも少し進めるかもしれない」
という感覚を取り戻していくことです。

もし今、やりたいことがわからない、自信がない、変わりたいのに動けないと感じているなら、一度立ち止まって、自分の内側を整理してみてください。

自分を責めるのではなく、
自分を理解するところから始める。

そこから、少しずつ人生は動き出します。

もし一人で整理するのが難しい場合は、いつでもご相談ください。自分の可能性を取り戻すための一歩を、一緒に考えていきましょう。

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この記事を書いた人

Core Careerの代表
「やりたいことがわかない」と苦しみぬいた30代から一新。40歳を手前に人生リスタート、コーチング、転職、副業、投資でより自分らしいポジティブな毎日を実現。未経験転職で年収UP残業減に成功、副業収入120万円、投資額4000万円。2児の父。
「30代後半からでも変われる!」をコンセプトにもっと自分らしく生きるための情報を発信中

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