仕事でいつまでも成果がでない
人間関係につかれた
いつもうまくいかない、、
そんな悩みを抱えて、
色々と学んだり試したりもした。
それでも、なぜか人生がうまくいかない、変われない。
そんな人は「認知のゆがみ」が原因かもしれません。
認知のゆがみとは「物事や出来事の捉え方や受け取り方に偏りが生じる、心や思考のクセ」のことです。アメリカの精神科医アーロン・ベックが提唱した言われています。
私はキャリアコーチとしてこれまで350時間以上キャリアに悩む方のコーチングをしていますが、認知の歪みが原因で前に進めていないケースが多くあります。そして認知のゆがみに気づき、手放すことができると嘘のように人生がうまく回り出す人も少なくありません。
実は私自身も自分の認知のゆがみに気づき手放すことで人生が激変した一人です。自身の経験の詳細詳は以下の記事に書いています。

そんな自身の経験も踏まえて、
ここでは認知のゆがみがどうあなたの人生に影響を与えているのか、変わろうとする自分をどう阻害するのかについて心理学の観点から解説していきます。
人生なんかずっとうまくいっていない気がする、、そんな方が次に進むヒントになれば嬉しいです。
私たちは「色のついたメガネ」で世界を見ている

まず、私たちが「現実」と呼んでいるものの正体についてお話しします。
私たちは、世界をありのままに見ているようで、実は何かしらの「認知」というフィルターを通して見ています。
サングラスをかければ景色が暗く見えるように、私たちはそれぞれ特有の「メガネ」をかけて世界をみています。
人は事実を事実のまま見ることはできません。すべては「メガネ」を通した解釈です。
1. 同じ出来事、違う現実
例えば、仕事で上司から「あの件、終わった?」と聞かれた場面を想像してください。まだ作業は終わっていないとします。
・「周囲は敵だ」というメガネをかけている人:
上司の言葉を「攻撃」や「監視」と捉えます。
そうすると「怒られる」「無能だと思われる」という思考が駆け巡り、冷や汗をかいたり、心臓がバクバクしたりします。
結果として、「今はこれこれこういう理由で……」と防衛的な言い訳をしたり、過剰に謝罪したり行動が萎縮してパフォーマンスが落ちてしまいます。
上司としてもネガティブな印象を持つかもしれません。
・「周囲は味方だ」というメガネをかけている人:
同じ問いかけを「サポート」や「進捗確認」と捉えます。
「気にかけてくれている」「問題になる前に相談できてよかった」と安心感を覚えるかもしれません。
リラックスした心情で、「ここが分からないので教えてください」と協力を仰ぐことができ、上司との信頼関係はさらに深まります。
上司も「やる気があるな」と行為的に受け取るかもしれません。

出来事は一つですが、かけているメガネによって「感情」「行動」「身体症状」が変わり、その結果として最終的な「現実」が全く別物になってしまうのです。
2. 幼少期に作られるスキーマ
この認知のメガネの最も深い部分は、心理学で「スキーマ」と呼ばれます。

スキーマは、幼少期から概ね小学校5年生(10歳)くらいまでの経験によって形成される「信念」や「自己認識」のこと。いわば人生の基礎となるOSのようなものです。
「世界とはこういうものだ」
「自分はこういう人間だ」
一度インストールされたスキーマは、無意識(潜在意識)に深く刻み込まれ、大人になっても私たちを支配し続けます。
心理学では定説ですが、私たちが必死に頭で考えている「顕在意識」が人生にもたらす影響は、わずか1〜5%にすぎません。残りの95%以上は、すべて「潜在意識」によって突き動かされているのです。
だからこそ、どれだけ顕在意識(5%)で「変わりたい」と願っても、土台となる潜在意識(95%)に古いOSが居座っている限り、現実はなかなか動きません。

例えば、幼少期に「自分を守らないと攻撃される」という経験をした人は、潜在意識に「人は敵だ」というスキーマを書き込んでしまいまうかもしれません。
すると大人になっても、無意識のうちに相手の欠点や「危害を加えられる可能性」ばかりにアンテナが向くようになります。
結果として、常に自分を過剰に守る(防御する)ための行動を無意識に繰り返し、人間関係を自ら難しくしてしまう可能性があります。
3. 「痛みの回避」が行動を止める
さらに知っておいて頂きたいのが、人間の行動原理は、大きく分けて2つしかないということです。
- 痛みの回避(PAIN)
- 快楽の追求(PLEASURE)
全ての行動はどちらかの力学によって行われています。
そして、生物としての本能として、「痛みの回避」の方が圧倒的に強いという性質があります。なぜなら動物的には痛みを放置するということが最終的には死につながるからです。

人生がうまくいかないと感じている方の多くは、幼少期の経験から
「自分は間違っている」
「自分にはできない」
「ありのままでは受け入れてもらえない」
などといったネガティブな信念を抱えています。
すると、どれだけ頭で
「新しいことに挑戦したい」
「やりたいことをやりたい」と願っても、
無意識が「またあの痛みを感じるぞ!」と強烈にブレーキをかけてしまうのです。
今のあなたが動けないのは、意志が弱いからではありません。
過去に身を守るために身につけた「痛みを回避するシステム」が、あまりにも優秀に働きすぎているだけなのです。
・変化の第一歩は、自分が「偏ったメガネ」で世界を見ていると自覚すること。
・今の不本意な現実は、あなたの能力不足ではなく、過去に作られた「痛みを回避するための認知」が引き起こしている現象にすぎない。
スキーマが邪魔する具体例

大前提としてスキーマは、悪いものばかりではありません。
過去の経験から身につけた信念は、判断の助けになったり、自分を守ってくれたりもします。
ただ、その信念によって、やりたいことができない、人間関係で同じ悩みを繰り返すなど、不本意な現実が続いているのであれば、見直したり、少し緩めたりすることが役立ちます。
ここでは、スキーマが行動や人間関係にどう影響するのか、二つの例を見てみましょう。
①「自分にはできない」が、挑戦を止める
例えば、転職したいと思っている人がいるとします。
今の仕事には違和感を感じる、やりがいを感じない。毎日が苦痛。そんな中、興味のある別の仕事や分野が出てきて、興味のある求人もいくつか見つけた。
客観的にはチャレンジする意義はある。
それでもその人に「自分にはできない」というスキーマがあると、求人に書かれた条件のうち、自分に足りないものばかりが目に入ります。
「この経験では、きっと採用されない」
「どうせ受けても受からない」
「もっとスキルを身につけてからにしよう」
そう考えて、応募を見送ります。応募しなければ、不採用になって傷つくことは避けられます。
でも、今の仕事への不満を抱えたまま、時間が過ぎていく。すると、その自分を見て、こう思ってしまいます。
「結局、今回も動けなかった」
「やっぱり、自分には人生を変える力がない」
本来、応募していない以上、その仕事で自分が通用するかどうかは、まだ分かりません。
それでも、「行動できなかった」「現実が変わらなかった」という結果を、「自分にはできない」という信念の証拠にしてしまうのです。
「自分にはできない」と思うから、挑戦を避ける。
挑戦を避けるから、現実が変わらない。
その現実を見て、「やっぱり自分にはできない」と、信念がさらに強まる。
こうして、次の挑戦にも踏み出しにくくなってしまいます。
②「ありのままの自分はダメ」が、人間関係を苦しくする
例えば、人と自然体で付き合いたいのに、「ありのままの自分では受け入れられない」というスキーマを持っている人。
相手と意見が違っても、「本音を言ったら嫌われるかもしれない」と考え、相手に合わせます。気が進まない誘いや、負担の大きい頼み事も、断れずに引き受けてしまいます。
その場で否定されたり、相手をがっかりさせたりする怖さは避けられます。でも、付き合いが続くほど、無理を重ねて疲れていきます。
そして、相手と良い関係を築けたとしても、こう受け取ってしまうことがあります。
「好かれているのは、相手に合わせているから」
「本当の自分を見せたら、離れていくだろう」
相手に受け入れられていても、それを「ありのままの自分でも大丈夫」という実感につなげられないのです。
さらに、我慢が限界になって距離を置くと、関係が疎遠になることもあります。その結果を見て、「やっぱり、無理をしなければ人間関係は続かない」と感じてしまいます。
「ありのままでは受け入れられない」と思うから、自分を抑えて相手に合わせる。
関係が続いても、「合わせているから受け入れられている」と考える。
無理が続かず関係が離れると、「やっぱり、ありのままでは受け入れられない」と、信念がさらに強まる。
こうして、本音を伝えたり、無理な頼みを断ったりしても関係が続く可能性を、確かめにくくなってしまうケースもあります。
認知は変えられる

認知は、固定されたものではありません。
自分の考えを一歩引いて眺める「メタ認知」を身につけたり、これまでの信念が揺さぶられる経験をしたりすることで、物事の捉え方は変わっていきます。
私自身、以前は「自分にはできない」「自分のままではダメだ」と思っていました。
でも今は、「できないことがあっても問題ない」「自分も素敵な存在だ」と思えるようになりました。以前よりもずっと、幸せを感じながら生きられています。
その起点になったのは、コーチングのセッションで、自分に対する見方が大きく変わったことでした。その後も、自分の捉え方を疑ったり、客観的に眺めたりすることで、別の見方を選べるようになってきました。
詳しい経験は、以下の記事に書いています。

また私は現在キャリアコーチとして、これまで350時間以上のセッションを重ねてきました。その中でも、長く縛られていた認知の癖に気づき、肩の力が抜けて、自分の生きたい方向へと進んでいく方々の姿を見てきました。
長年そう考えてきたからといって、これからも同じ捉え方をし続けなければいけないわけではありません。
だから、諦める必要はありません。いくつからでも、自分や世界の見方を見直していくことはできます。
まとめ

色々と学んだり、行動したりしているのに、なぜか人生がうまくいかない。
そんなとき、すぐに「自分には能力がない」「自分が悪い」と結論づける必要はありません。身についた認知の癖が、行動や人との関わり方に影響しているのかもしれません。
ただ、自分がかけている「メガネ」には、自分では気づきにくいものです。当たり前だと思っている見方ほど、別の捉え方があるとは考えにくいからです。
「自分にも思い当たるところがある」
「同じ悩みを繰り返す理由を、一度整理してみたい」
そう感じた方は、45分の無料相談をご活用ください。
今抱えている悩みを伺いながら、どんな捉え方が自分を苦しくしているのか、本当はどうしていきたいのかを、一緒に整理していきます。

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