「今の仕事をこのまま続けていていいのだろうか」
「転職したい気持ちはあるけれど、他に何がしたいのかわからない」
「周りは自分のやりたいことに向かって進んでいるのに、自分だけ取り残されている気がする」
こんな悩みを抱えていませんか?
20代の頃は、目の前の仕事を覚えることで精一杯だった。
でも、30代になって仕事にも慣れ、少し先の将来を考える余裕が出てくると、「このままでいいのだろうか」という疑問が湧いてくる。
かといって、特別にやりたいことがあるわけでもない。
自己分析や適職診断をしてみても、しっくりくる答えが見つからない。
実は、私自身も37歳まで「やりたいことがわからない」と悩んでいました。
その後、自分自身を向き合い試行錯誤を繰り返しながら、39歳で異業界・異職種へ転職。現在はキャリアコーチとして、同じような悩みを抱える方々をサポートしています。
その経験から感じるのは、やりたいことがわからない人には、いくつか共通した思考や行動の癖があるということです。
今回は、やりたいことがわからない人に共通する5つの特徴と、やりたいことを見つけるための具体的な方法をご紹介します。

キャリアコーチ|Core Career代表
コーチング実績350時間以上、顧客満足度91%
「今の仕事は嫌だけど、やりたいことがわからない、、」そんな方向けに『自分の本音に沿った納得できるキャリアを実現する』お手伝いをしています。
サポートの内容:キャリアのモヤモヤを整理→思考の癖や強みの発見→自分の本音・理想の言語化→納得できるキャリア設計→理想のキャリアの実現
自身も37歳まで「やりたいことがわからない」と悩み続けた経験から、表面的な自己分析や転職ノウハウだけではなく、自分の本音や価値観、その奥にある思考の癖まで深く理解することの大切さを実感し、Core Careerを立ち上げました。
同志社大学卒業後、プライム上場企業で海外営業、海外駐在、マーケティング、新規事業開発、経営戦略企画に従事。39歳で未経験転職で年収100万円UP、副業で月10万円以上を得るなど、会社員・転職・副業を通じてさまざまなキャリアの選択を経験。趣味はランニングと読書。2児の父。
30代で「やりたいことがわからない」人に共通する5つの特徴

特徴①「どうしたいか」より「どうすべきか」で考えている
「仕事を選ぶなら、正社員で大きくて安定した会社がいい」
「せっかく入った会社なのだから、簡単に辞めるべきではない」
「30代なら、そろそろキャリアを固めるべきだ」
こんな考え方をしていませんか?
もちろん、安定した会社で長く働くことも、キャリアを積み重ねていくことも、決して悪いことではありません。
ただ、一度考えてみてほしいのです。
それは、本当にあなた自身が望んでいることなのでしょうか?
私たちは、子どもの頃から親や学校、社会のさまざまな価値観に触れながら育ってきました。
「いい大学に入って、いい会社に就職することが幸せ」
「安定した仕事に就くことが大切」
そうした考え方を繰り返し聞いているうちに、いつの間にか自分自身の価値観として取り入れていることがあります。
そして厄介なのは、本人もそれが自分の価値観だと信じていることです。
以前、ある方のキャリアについてお話を伺った際、その方はずっと会社の安定性やネームバリューを重視して仕事を選んできたと話していました。
ところが、対話を重ねながら、仕事で充実感を感じた経験や大切にしたいことを振り返っていくと、見えてきたのは「挑戦」と「成長」という価値観でした。
安定した環境を選んできたけれど、本当は新しいことに挑戦し、自分の成長を実感できる環境に魅力を感じていたのです。
安定した環境が嫌なわけではない、むしろその恩恵を感じる。ただ自分のモチベーションに火がつかないのです。
もし、自分が本当に大切にしたい価値観とは違う基準で仕事を選んでいたら、どんなに条件のよい会社に勤めていても、どこか満たされない感覚が残るかもしれません。
大切なのは、世間の正解を否定することではありません。
「こうすべき」と考えていることを、一度「私は本当はどうしたいのだろう?」と問い直してみることです。

特徴② 自分の気持ちや違和感を後回しにしている
例えば、こんなことはありませんか?
- 会議で意見があっても、周りの反応を気にして発言しない。
- ランチでは本当に食べたいものより、みんなの希望を優先する。
- 嫌だと感じることがあっても「仕方ない」と自分に言い聞かせる。
周りの人のことを考えられる、優しい人や遠慮しがちな人ほど、こうした行動を取りやすいように感じます。
もちろん、周囲への配慮や協調性は大切です。
問題なのは、自分がどうしたいのかを考えること自体が、いつの間にか後回しになってしまうことです。
例えば、本当は会議で意見を言いたいと思っているのに、毎回周囲の反応を気にして発言を控えているとします。
最初のうちは「本当はこう言いたかったのに」という気持ちがあったかもしれません。
でも、そうした経験を繰り返していると、いつしか意見を持つこと自体をやめてしまうことがあります。
「どうせ言っても仕方ない」
「周りに合わせておけばいい」
その結果、自分がどう感じているのか、何を望んでいるのかを意識する機会が少なくなってしまうのです。
私は、自分の本音を知るためには、感情に気づくだけでなく、その気持ちに沿った小さな行動を取ることも大切だと考えています。
最近、あなたが周りの意向よりも、自分の「こうしたい」を優先したのはいつでしょうか?
もし、なかなか思い浮かばないのであれば、少しずつ自分の気持ちに目を向けることから始めてみてもよいかもしれません。
特徴③ 失敗を恐れて、行動する前に諦めている
「興味はあるけれど、自分にはできる気がしない」
「やってみたい気持ちはある。でも、失敗したらどうしよう」
「30代から未経験の仕事に挑戦するなんて、もう遅いのではないか」
こうした思いから、やりたいことがあっても行動に移せない。そんな方もやりたいことがわからなくなりがちです。
ただ、ここでお伝えしたいのは、「とにかく行動しよう」ということではありません。
行動できないことを責めるつもりもありません。
「行動できない」には、できない理由が必ずあります。
そこを無視して「とにかく行動!」といっても前には進めません。
もし何か新しいことに興味を持ったとき「自分にはできない」「どうせやってもうまくいかない」といったような声が聞こえるなら、そんな自分の思い込みを疑ってみることをおすすめします。
「自分にはできない」というのは、事実なのか、それとも、そう思っているだけなのでしょうか?
実際に挑戦してみた結果、できなかったのであれば、一つの経験として受け止めることができます。
でも、挑戦する前から「自分にはできない」と決めているとしたら、それはまだ確かめられていない可能性です。
こうした思い込みの背景には、過去の失敗体験や、誰かに否定された経験などが影響していることもあります。
だからこそ、無理に行動を促す前に、まずは自分が何を恐れているのか、なぜ「できない」と思っているのかを理解することが大切です。
思い込みに気づくだけでも、これまで見えなかった選択肢が見えてくることがあります。

特徴④ 自分には強みや才能がないと思っている
「私には特別なスキルがないんです」
「強みと言えるものが何もなくて……」
キャリア相談の中で、よく耳にする言葉です。
こうした方のお話を詳しく聞いてみると、実際にはさまざまな経験や得意なことを持っているケースが少なくありません。
それなのに、なぜ自分には強みがないと思ってしまうのでしょうか。
よくあるケースが、他人と比較しているケースです。
「あの人のように営業成績がよいわけではない」
「専門的な資格を持っているわけではない」
こうして他人と比べ続けていると、どうしても相手のよいところ、自分のできないことにばかり目が向いてしまいます。実際は相手にもできないことや自分にもできることはあるのに、隣の芝は青くみえるものです。
そんな時は、他人と比べるのではなく、自分の中での得意・不得意を考えてみてください。
強みがわからない人は、不得意な業務から考えていくと考えやすいかもしれません。
不得意なものをどんどん書き出して、そこに当てはなまらない業務を不得意でないものとして分類してみてください。
不得意でないものの中で、
他の業務に比べて、苦労せずにできることは何か?
周りの人が苦労しているのに、自分は比較的楽にできることは何か?
こうした視点から振り返ってみると強みのヒントが見えてきます。
資料をわかりやすく整理すること。
人の話をじっくり聞くこと。
複雑な問題を分解して考えること。
細かな変化に気づくこと。
自分にとっては当たり前にできることが、他の人にとっては難しいこともあります。
強みとは、誰よりも優れている能力である必要はありません。
自分の中で比較的得意なことや、無理なく力を発揮できることも、十分に強みの手がかりになります。
問題は、強みがないことではなく、強みがないと思い込んで、自分の可能性を狭めていることかもしれません。
まずは、できないことよりも、すでにできていることに目を向けてみましょう。
特徴⑤ やりたいこととの「運命的な出会い」を待っている
「いつか、これだ!と思える仕事に出会えるはず」
「本当に好きなことなら、直感的にわかるはず」
そんなふうに考えていませんか?
もちろん、人生のある瞬間に運命的な出会いがあり、そこから新しい道が開けることもあると思います。
ただ、30代からのやりたいこと探しでは、そうした出会いを待ち続ける必要はないと私は考えています。
30年以上生きてくると、仕事や人間関係、さまざまな経験を通じて、世の中にはどんな仕事や生き方があるのか、ある程度イメージできるようになっています。
それでも「これだ!」と思えるものに出会っていないのであれば、これからも運命的な出会いだけを待つのではなく、少し違う探し方をしてみてもよいかもしれません。
私は、30代からのやりたいことは、数珠つなぎのように少しずつ明確になっていくものだと考えています。
これは私自身の経験からも感じることです。
私は37歳まで、自分が本当にやりたいことがわかりませんでした。
当時、「会社員を続けるのは嫌だ。自分の力で稼げるようになりたい」と思い、株式投資を始めました。その後、自分の投資経験を発信しようとブログを始め、少しずつ収益も得られるようになりました。
一方、キャリアに行き詰まったことをきっかけに、コーチングと出会います。自分自身が大きく変わる経験をしたことで、その後自分がコーチングを学び、提供するようになりました。
投資ブログとキャリアコーチングはまったく別のようにも感じますが、振り返ってみると、そこには共通するものがありました。
それは、人生にとって大切なことを深く考え、探究したいという思いです。
お金も、仕事も、幸せも、私にとっては人生に深く関わる大切なテーマでした。
ブログでは、自分の知識や経験を言葉にして表現することに喜びを感じていました。
そしてコーチングでは、「どうすれば人は幸せに生きられるのか」を一緒に考え、その人の純粋な思いや願いに触れることに、大きな喜びを感じていました。
最初から、これが自分のやりたいことだとわかっていたわけではありません。興味のあることを一つひとつ試していく中で、一見バラバラだった経験の奥に、自分が本当に大切にしたいものが見えてきたのです。
やりたいことは、最初から明確な答えとして存在しているとは限りません。
小さな興味や行動が数珠つなぎのようにつながり、振り返ったときに「ああ、これが自分のやりたかったことなんだ」と気づくものなのかもしれません。

なぜ30代になると、やりたいことがわからなくなるのか?
ここまで、やりたいことがわからない人に共通する5つの特徴をご紹介しました。
では、なぜこうした状態になってしまうのでしょうか。
この疑問を考えるうえで、参考になるキャリア理論があります。
外的キャリアと内的キャリアの違い

組織心理学者のエドガー・シャインは、キャリアを「外的キャリア」と「内的キャリア」という2つの側面から捉えています。
外的キャリアとは、会社での役職や職歴、組織の中での立場など、外から見えるキャリアのことです。
内的キャリアとは、仕事を通じて自分がどのような方向に進みたいと感じているか、何を大切にしているかといった、本人の主観的なキャリアを指します。
例えば、大企業に勤めていて、収入も安定し、周囲から評価されている人がいたとします。
外側から見れば、順調なキャリアを歩んでいるように見えるでしょう。
でも、本人が「今の仕事にはやりがいを感じられない」「もっと自分の可能性を試してみたい」と感じているとしたら、どうでしょうか。
外的キャリアでは一定の成功を収めていても、内的キャリアでは満たされていない状態なのかもしれません。
私たちは学校を卒業して社会に出るまで、そして就職してからも、成績、会社名、役職、年収といった、外から評価しやすいものを意識する機会が多くあります。
一方で、「自分は何に喜びを感じるのか」「どんな働き方をしたいのか」をじっくり考える機会は、意識しないとなかなか持てないものです。
そのため、30代になって一定の経験や実績を積み重ねたときに、
「条件は悪くない。でも、何かが違う」
という感覚が生まれることがあります。
一度今の自分のキャリアを外的キャリア、内的キャリアの視点で見つめ直してみるのもよいかもしれません。
報酬や評価だけでは、人は満たされない

もう一つ参考になるのが、ダニエル・ピンクの著書『モチベーション3.0』で紹介されている考え方です。
ピンクは、報酬と罰によって人を動かす従来型の仕組みを「モチベーション2.0」と呼び、それに対して、内側から湧いてくる意欲を重視する「モチベーション3.0」を提唱しています。
その重要な要素が、「自律性」「熟達」「目的」の3つです。
- 自律性: 自分の意思で物事を選び、行動できること
- 熟達: 大切だと思うことについて、上達や成長を実感できること
- 目的: 自分の行動に意味や意義を感じられること
もちろん、収入や安定した生活は大切です。
ただ、それだけでは満たされない何かがあると感じたことはないでしょうか。
自分で選んでいるという感覚。
昨日より成長できているという実感。
自分がやっていることに意味があると思えること。
こうしたものも、私たちが仕事を通じて充実感を得るための大切な要素なのです。
「やりたいことがわからない」と感じたときは、どんな仕事に就くかだけでなく、自分はどんなときに満たされるのかを考えてみることも重要だと思います。

30代でやりたいことを見つける人は、何が違うのか?

では、やりたいことが少しずつ明確になっていく人は、どのようなことをしているのでしょうか。
私がコーチングを通じて感じるのは、特別な才能や明確な目標を最初から持っているかどうかが、決定的な違いではないということです。
むしろ、次のような姿勢が大切なのではないかと感じています。
1. 世間の正解ではなく、自分の納得感を大切にする
周囲からどう評価されるかだけでなく、自分がどう感じるかを判断材料にしています。
2. 感情や違和感を、自分を知る手がかりにする
「なんだか嫌だ」「ちょっと面白そう」といった感覚を無視せず、その理由に目を向けています。
3. 考えるだけでなく、小さく行動して確かめる
自分に合っているかどうかを頭の中だけで判断せず、実際に体験しながら理解を深めています。
4. 他人との比較ではなく、自分の得意なことに目を向ける
自分にないものを数えるのではなく、すでに持っている経験や能力を活かそうとしています。
5. 最初から完璧な答えを求めない
今の時点での興味や気持ちを大切にしながら、経験を通して方向性を明確にしていきます。
共通しているのは、自分の内側にある感覚を大切にしながら、現実の行動につなげていることです。
そして、こうした姿勢は特別な人にしかできないことではありません。
日常の小さな習慣から、誰でも少しずつ身につけていくことができます。
やりたいことを見つけるための3つのステップ

ここからは、今日から実践できる具体的な方法を3つご紹介します。
STEP1:自分の気持ちを否定せず、そのまま受け止める
まず取り組んでほしいのは、自分の気持ちを知ることです。
私たちは、何かを感じた瞬間に、それを頭の中で評価してしまうことがあります。
「仕事に行きたくないなんて、甘えている」
「あの人が羨ましいなんて、情けない」
でも、感情そのものに良い悪いはありません。
例えば、誰かに嫉妬したとき。
「嫉妬するなんてダメだ」と否定するのではなく、「自分も本当はあんなふうになりたいのかもしれない」と考えてみる。
仕事に違和感を持ったとき。
「仕事だから我慢しなければ」と片づけるのではなく、「自分は何を大切にしたいから、この違和感を感じているのだろう」と問いかけてみる。
感情は、自分が何を望み、何を大切にしているのかを知る手がかりになります。
おすすめなのが、ジャーナリングです。
難しく考えず、1日の終わりに次の3つをノートに書いてみてください。
- 今日、嬉しかったことは何か?
- 今日、嫌だと感じたことは何か?
- そのとき、本当はどうしたかったのか?
自分に自信がない方は、今日よかったことを3つ書き出す「3行ポジティブ日記」のような習慣を取り入れるのもよいと思います。
「朝、気持ちよく起きられた」
「仕事を一つ終わらせた」
「同僚にありがとうと言えた」
そんな小さなことで構いません。
大切なのは、素直な気持ちを書き出し、それを否定せずに受け止めることです。
STEP2:興味のあることを、ベビーステップで試してみる
自分の気持ちに気づいたら、次は小さく行動してみましょう。
ここで重要なのは、最初から大きな挑戦をしようとしないことです。
むしろ、拍子抜けするくらい小さな一歩でよいのです。
例えば、
「もっと人と話してみたい」と思ったら、朝、気になる人に「おはよう」と声をかけてみる。
「心理学に興味がある」と思ったら、本を一冊買う前に、気になる記事を一つ読んでみる。
「別の仕事をしてみたい」と思ったら、いきなり転職活動を始めるのではなく、その仕事をしている人の話を聞いてみる。
このような小さな行動を、ベビーステップと呼びます。最初から大きな成果を出す必要はありません。
実際にやってみると、「思ったより楽しかった」「意外と難しくなかった」といった発見があります。仮に期待したほど楽しくなかったとしても、それは失敗ではありません。
自分に合うもの、合わないものを知るための大切な経験です。
やりたいことを見つけるためには、考えることと同じくらい、実際に試してみることが大切なのです。

STEP3:自分の気持ちに沿った、小さな選択を増やす
最後は、自分で選ぶ機会を増やしていくことです。
「自分の人生を自分で決める」と聞くと、転職や独立、引っ越しといった大きな決断をイメージするかもしれません。
でも、最初からそんな大きな決断をする必要はありません。
今日のランチに何を食べるか。
休日にどこへ行くか。
仕事の進め方をどうするか。
誰と時間を過ごすか。
私たちの毎日は、小さな選択の連続です。
その一つひとつで、「周りはどう思うだろう?」「どうするのが正しいだろう?」だけでなく、「自分はどうしたい?」と問いかけてみてください。
例えば、ランチで本当はカレーが食べたいと思ったら、今日はカレーを選んでみる。
会議で伝えたい意見があるなら、まずは一言だけ発言してみる。
もちろん、すべての場面で自分の希望を優先する必要はありません。
大切なのは、自分の意思に気づき、その意思を選択に反映させていくことです。
私は、こうした小さな自己決定を積み重ねることが、自分の人生を主体的に選ぶ感覚につながっていくと考えています。
自分の気持ちを知る。
小さく行動する。
そして、自分で選ぶ。
この繰り返しによって、自分が何を大切にしていて、どんな人生を送りたいのかが、少しずつ見えてくるのではないでしょうか。
私自身も37歳まで、やりたいことがわからなかった

ここまで、やりたいことがわからない原因と、見つけるための方法をご紹介してきました。
ここで私の実体験を少し共有させていただきます。何かしらのヒントになれば嬉しいです。
私は長い間、自分のやりたいことがわからずに悩んでいました。
大学卒業後、メーカーの海外営業として働いてきました。
海外で仕事をする機会にも恵まれ、周囲から見れば、それなりに順調なキャリアだったと思います。
外的キャリアはちゃんとに満たされていたわけです。
でも、私自身の中には、ずっと違和感がありました。
「このまま、この仕事を続けていていいのだろうか」
「自分は本当は何をしたいのだろう」
そんな問いを抱えながらも、明確な答えは見つかりませんでした。
当時の私は、自分にできることや、自分が置かれた環境の中で何とかすることばかり考えていたように思います。
人生は、自分で自由に選べるものだという感覚も、あまりありませんでした。
転機の1つになったのが、コーチンを受けたことです。
自分が何を大切にしているのか。
どんなときに喜びを感じるのか。
なぜ、自分にはできないと思ってしまうのか。
そうしたことを一つひとつ見つめ直していく中で、これまで当たり前だと思っていた考え方が、必ずしも自分の本音ではなかったことに気づいていきました。
そして、その中で投資、ブログ、Youtube、書籍出版、異業種転職など、本当にさまざまな活動の中で自分のやりたいことを手繰り寄せてきました。
もちろん、それですべての悩みがなくなったわけではありません。
ただ、私にとって大きかったのは、そんな活動の中で、自分の人生は自分で選び、変えていくことができると実感できたことです。
今ではキャリアコーチとして、かつての私と同じように「このままでいいのだろうか」と悩む方々の支援をしています。
振り返ってみると、最初から今の生き方を明確に思い描いていたわけではありません。
自分の気持ちと向き合い、興味のあることを試し、その都度、自分で選んできた。
その積み重ねの先に、今の自分がいるのだと思います。

30代でやりたいことがわからない人のよくある質問

Q. 30代からやりたいことを探すのは遅いですか?
決して遅くありません。
むしろ30代には、これまで積み重ねてきた仕事や人生の経験があります。
楽しかった仕事、苦しかった経験、得意だったこと、どうしても合わなかった環境。
そうした経験は、すべて自分を理解するための材料になります。
20代の頃にはわからなかったことが、経験を重ねた今だからこそ見えてくることもあるはずです。
Q. 好きなことや得意なことが一つもない場合は、どうすればいいですか?
最初から特別な好きや得意を見つける必要はありません。
「これを一生続けたい」と思えるほど好きなことでなくても大丈夫です。
まずは「少し気になること」「苦にならずにできること」「嫌ではないこと」に目を向けてみてください。
そこから小さく試していくことで、自分の興味や得意なことが少しずつ見えてくる場合があります。
Q. やりたいことがわからないまま転職してもいいのでしょうか?
必ずしも、やりたいことを明確にしてから転職しなければいけないわけではありません。
ただし、今の仕事の何を変えたいのか、次の仕事では何を大切にしたいのかは、整理しておくことをおすすめします。
「今の会社が嫌だから」という理由だけで転職すると、環境を変えても同じような悩みを繰り返してしまう可能性があります。
一方、自分の価値観や望む働き方が見えていれば、転職する場合も、今の会社に残る場合も、納得感のある選択がしやすくなります。

まとめ:やりたいことは、見つけるというより育てていくもの
今回は、30代でやりたいことがわからない人に共通する5つの特徴をご紹介しました。
1. 「どうしたいか」より「どうすべきか」で考えている
2. 自分の気持ちや違和感を後回しにしている
3. 失敗を恐れて、行動する前に諦めている
4. 自分には強みや才能がないと思っている
5. やりたいこととの「運命的な出会い」を待っている
もし当てはまるものがあっても、自分を責める必要はありません。
こうした思考や行動の癖には、それまでの人生で身につけてきた理由があるはずです。
大切なのは、そのことに気づき、これからどうしていきたいかを考えることです。
私は、やりたいことは最初から明確な答えとして存在しているとは限らないと思っています。
自分の感情に耳を傾ける。
少し興味のあることを試してみる。
自分の気持ちに沿った選択をしてみる。
その一つひとつが数珠つなぎのようにつながり、少しずつ自分の進みたい方向が見えてくる。
そして、あるとき振り返って、
「ああ、これが自分のやりたかったことだったんだ」
と感じられるのではないでしょうか。
最後に、一つだけ質問させてください。
もし、人からどう思われるかも、失敗するかどうかも気にしなくていいとしたら、あなたは何をしてみたいですか?
すぐに答えが出なくても大丈夫です。
まずは、その問いに向き合うことから始めてみてください。
自分のやりたいことを整理したい方へ
「自分が何を大切にしたいのかわからない」
「今の仕事を続けるべきか、転職するべきか迷っている」
そんな方に向けて、これまでの経験や価値観を振り返り、自分の進みたい方向を整理するための『自分軸キャリア整理シート』をご用意しています。
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