TED要約:サイモン・シネック「WHYから始めよう!」偉大なリーダーはどう人々に行動にかきたてるか

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ここでは、アメリカのモチベーションスピーカー、サイモン・シネック( Simon Sinek)さんのTEDトーク Start with why – how great leaders inspire action「WHYから始めよう – 偉大なリーダーはどう人々に行動にかきたてるか –かを紹介します。

このTEDトークは5400万回以上再生されている大人気のトークです。

多くの人を動かすような影響力のある人は何が違うのか

サイモン・シネックさんは影響力のある人に共通する思考性に着目し、ゴールデンサークルというアイディアを提唱しました。ゴールデンサークルはビジネスパーソンであれば、誰もが知っておきたい考えです。

「リーダー」「マネジメント層の人」はもちろん、「やりたいことがわからない」とキャリアに悩んでいる人にもおすすめです。人を動かす以前に自分を動かす自分のモチベーション向上のヒントになりますので、是非チェックしてみてください。

それでは早速TEDの内容をみていきましょう。

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目次

世界を動かすリーダーの思考法 

世の中には、どうしてうまくいく人とそうでない人がいるのでしょうか?

どうして似たような境遇にいても誰かはうまくいき、他の人はうまくいかないのでしょうか?

偉大なリーダーは普通の人と何が違うのでしょうか?


例えばアップル。アップルはなぜあんなにもイノベーティブなのでしょうか。

長年にわたり、競合を引き離し人々に受け入れられるのか。

実際は世に溢れるコンピューター会社の一社なのに。

他社にだって有能な人材はいるし、高い技術力だってある。広告宣伝する潤沢な資金もあります。

何がアップルは特別にするのでしょうか?

なぜマルチン・ルーサー・キング・ジュニア(以下キング牧師)は人権活動のリーダーになりえたのでしょうか?

人権迫害を受けていたり、問題視していた人は彼以外にもたくさんいます。

なぜ彼がリーダーに成りえたのでしょうか?


なぜライト兄弟は人類で初めての動力飛行機の発明に成功したのか?

他にもっとお金やリソースを持っている人々も沢山いました。


これらのなぜを考える中で、私は数年前にある発見をしました。彼らにはある共通するパターンがあるのです。

私はこの考えを発見してから世界の見方が変わりました

アップルもキング牧師もライト兄弟も、全く同じ考え方をして、全く同じ行動、全く同じコミニケーションの取り方をしていました

それは一般の人とは逆の発想です。

Why なぜ

How どうやって

What 何を

歴史に残るリーダーやイノベーターは必ずこの順番に物事を考え、行動し、社会とコミュニケーションをとります。必ずまず Why「なぜ」の問いから始まります。

人は”What” 自分が何をやっているかは100%理解しています

中には”How”どのようにやっているかということを認識してる人もいます。

例えば企業であれば他社との差別化や新たな価値の提供など。

しかし“Why”なぜ自分たちがそれをやっているのかを説明できる人は非常に少ない

その「なぜ」は、ただ単に増収増益のためというようなことではありません。

売り上げや利益は結果です。目的ではありません。

「なぜ」は目的です。

なぜその企業が存在するのか、何を信じているのか、なぜ社会に必要なのか。

通常、人は1番わかりやすいWhatから取り組み、その次にHowに取り掛かります。

しかし偉大なリーダーは常にWHYから始めます。

Appleの場合

例えばアップルが一般的に人々が考えるWhat-How の順でメッセージを伝えたらどうでしょう

彼らのメッセージは例えばこんな感じになるかもしれません。

「 私たちは最高のコンピュータを作ります。
  それはシンプルで美しくデザインされ使いやすい製品です。」


買いますか? あまり惹かれませんね。でもこれが僕らが通常発信していることです。

私たちはHowのところでどうにか差別化を図ろうとします

例えば「我が社には優秀な人材がいます」「こんな大きな企業との取引をしています」「我が商品にはこんな優れた機能があります」と他社との差別化を図ります。

アップルが実際に発信した内容はこうです

「 私たちのすることは全て現状を打ち破るという信条に基づいています。
  私たちは人とは違った考え方を重視します。
  私たちは美しくデザインされた使いやすい製品を作ることで世の中を変えていきます。
  ちょうど素晴らしいコンピューターが出来上がりました。」


いかがでしょうか?

ただ情報を入れ替えただけです。

でも人々が受け取るメッセージはまったく異なります

影響力のあるリーダーたちはWhyから始めてHowそしてWhatにたどり着くのです。

彼らはこの順序に思考し、行動し、コミュニケーションをとります。

脳の働き

Whyから始めることの有効性は生物学的見地から見ても明らかです。

人間の脳は大きく3つに分かれます

外側は私たちの1番新しいのホモサピエンスの脳、大脳新皮質はWhatやHowを処理する脳です。合理的で分析的な思考が可能ですで言葉の理解が行われています。

内側の2つは大脳辺縁系に対応、感情や信頼を司ります。言語能力はありません。


通常大きな決断は内側の脳が行います。

外側の脳でどれだけメリットや詳細な情報を整理しまとめたとしても、どれだけ論理的にはそれが正しいと理解していても、何か違うと思うことはありませんか? うまく説明できないけど何か違うと。

これは論理的に外側の脳で使って考えてたにもかかわらず、内側の感情を司る脳の働かず決断に踏み切れないケースです。

逆に詳細な情報がなくとも、必ずしも合理的でなくとも感情を司る内側の脳を直接揺さぶられた時、人は自ら動きます。

影響力のある人はWhyから考え、行動し、伝えます。

それは人の内側の脳、感情を司る脳に直接語りかけ人々を動かすのです

人の採用でも同じです。どんなスキルがある、何ができると言うことではなく、あなたが信じていることを信じれる一緒に信じる共有できる仲間を獲得することが大切です

あなたがWhatを主軸に集めた人はWhat(例えばお金や条件)で離れていきます。

ただあなたがWhyを主軸にすると集まった人々は自らあなたと共に汗を流し、時に苦しみ、共に喜びを分かち合います。

販売でもゴールにすべきはあなたが持っている何か ( What ) を欲しいと思うお客さんを獲得することではありません。ゴールはあなたが信じること、あなたの信念 ( Why ) に共感してくれる人を獲得することです

人は上手くいかなかったときに何が悪かったか振り返ります。ときにその原因を言い訳のように口にします。

失敗の原因でよく上がるのは3つです。

  • 資金が足りなかった
  • 良い人材がいなかった
  • 市場状況が悪かった

このようなことを口にする人は、こう言ったリソースや機会が成功のレシピだと感じています。

しかしそうでしょうか?

ライト兄弟の場合

Samuel Pierpont Langley は当時有人飛行に最も近いと言われていた人物です。

彼は軍から50,000ドルの資金援助を受けていました。当時としては十分な資金です。

ハーバードを卒業しその後業界で幅広い人脈を築き、一流の人々とのコネクションもありました。

彼のチームには優秀な人が集まり、市場状況は最高です。みんなが有人飛行を期待しています。


しかし実際に人類初の有人飛行に成功したのは彼でなくライト兄弟です。

ライト兄弟は何も持っていませんでした。

自転車販売で得た少ない資金を研究につぎ込み、彼らのチームの中には高卒以上の教育を受けたものはいませんでした。

成功に必要と思われているリソースを何も手にしていませんでした。

それではなぜライト兄弟が成功してSamuelは成し得なかったのか?


ライト兄弟はWhyをまず考えていたからです

彼らは有人飛行で世界はまったく別のものになると信じていた。

新しい世界の幕開けを信じてそれを愚直に目指したのです。

SamuelはWhatを考えていました。人類初の有人飛行を成功させ有名になりお金持ちになることを。

その証拠にライト兄弟の成功を知ったSamuelは研究をやめてしまいます。知識も人脈もあったのです、ライト兄弟の研究を勉強してそれにもっと改善を加えることも、もしくは一緒に研究を続けることもできたのに辞めてしまいます。

Whatに注力してWhyがなかったからです。

一番になれなかった、名声を得られかった、お金持ちになれなかったからやめたのです。 そして人々に影響を与えることはありませんでした。

さてでは影響力はどのように拡大していくのでしょうか?

イノベーションが普及するにあたりこんな法則があります。

イノベーション普及の法則

総人口の 2.5%はイノベーターです。
  次の 13.5%は早期適用者(early adaptor )
  次の 34%は早期大多数 ( early majority )
  次の 34%は後期大多数( late majority )
  最後 16%は出遅れ組(Laggard)

私たちは常にこのどこかのカテゴリーに位置しています。

もしあなたが何か新しいアイディアをマスに訴えたい場合、まず最初のイノベーターと早期適応者、全体の15~18%の人々を感化しなくてはならない。そのポイントを超えた瞬間から一気にマスに広がります。

マルチン・ルーサー・キング・ジュニアの場合

1963年の夏、マルチン・ルーサー・キング・ジュニア(以降キング牧師)の演説には250,000人もの人が集まりました。キング牧師は招待状を送ったわけではありません。演説の日時を確認するウェブサイトも当時はありません。

当時演説をする人は他にもたくさんいました。彼のアイディアがすべて素晴らしかったわけではありません。何が彼を特別な存在にしたのでしょうか?


キング牧師は人権活動の中で何をすれば良いのか、どうすれば良いのかということを 人々に解いたのではありません。

彼は自分の信念を共有し続けたのです。

そして彼の信念に共感した人々がそれを自分のものとし、他の人に伝えたのです。彼に共感した人々がどんどんとその信念を社会に共有していったのです。

そうやって250,000人もの人が集まったのです。

人々は彼の為に集まったのでしょうか?

違います、自分の為に集まったのです。自分たちが信じることの為に8時間以上かかっても炎天下の中でも集まったのです。

キング牧師の有名な演説は

I have a Dream ( 私には夢がある )  です。
I have a plan ( 私には計画がある)  ではありません。

今の政治家のマニュフェストなんて計画ばかりで誰の心にも響きませんね。。

人を従えるのがリーダーではありません。
リーダーとは人々が自ら着いてきたくなる人です。
人々は自ら自分の為にその人に着いていこうと決めるのです。

そして、そういったリーダーはWhyから始まります。

WhatやHowでは人は動きません。

お金や条件、合理的かつ論理的な説明に人は動かされるわけではありません。

人はあなたのWhyに突き動かされるのです。

まとめ

影響力のあるリーダーたちはWhyから始めてHowそしてWhatにたどり着くコミュニケーション手法をとる。

・人間は合理的でなく感情的に動く。偉大なリーダーは人の内側の脳、感情を司る脳に直接語りかけ人々を動かす

・リーダーとは人々が自ら着いてきたくなる人。人々はリーダーのWHYに突き動かされ、自ら自分の為に動く。


参考

Pick UP英単語
Proceeds : 利益
Laggard : のろま、活気のない
diffusion : 普及、拡散
Orator : 演説者

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この記事を書いた人

Life Goの運営者
「やりたいことがわかない」と苦しみぬいた30代から一新。40歳を手前に人生リスタート、コーチング、転職、副業、投資でより自分らしいポジティブな毎日を実現。未経験転職で年収UP残業減に成功、副業収入120万円、投資額4000万円。2児の父。
「30代後半からでも変われる!」をコンセプトにもっと自分らしく生きるための情報を発信中

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