苦手！【嫌いな人への対処法９選】〜「嫌い」のメカニズムと活用法も解説〜

日々生活をしていれば、嫌いな人や苦手な人はどうしてもでてくるものです。

できるだけ関わらずにいたいものですが、学校やバイト先、職場の人であれば完全に避けることは難しいですね。

豊かな人間関係を築くには大好きな人との時間を増やすと当時に嫌いな人との付き合い方、対処法を身につけておくことが重要です。

ここでは嫌いな人とほどよい距離感を保ちながら、できるだけ嫌な思いをせずに乗りきる方法をご紹介します。

嫌いな人を無理に好きになる必要はありませんが、対処法を身につけるとずっと楽になります。

最後には、なぜ人を嫌いになってしまうのか、嫌いのメカニズムと嫌な人を減らすヒントもご紹介しますので是非参考にしてみてください。

嫌いな人の対処法９選

早速、嫌いな人とできるだけストレスなく付き合っていく対処法を9つご紹介します。

①会話をできるだけ早く終わらす

仕事などで接点を持たざるを得ない人とは会話をできるだけシンプルに早く終わらすようにしましょう。

相手の愚痴がでてきたら「そうなんですね、大変ですね。」

急な依頼がきたら「あ、今はちょっと難しいですね」

巻き込もうとしてきたら「はあ、、」「ああ、、」など気のない返事をする

できるだけ早い段階で「了解です。ありがとうございます。」などといい話を切り上げる。

スマホを確認して、「あ、すいません。ちょっと」といって電話やメッセージが来たふりをして立ち去るのも手です。

とにかく最低限の対応にとどめ、嫌いな人との時間を最短にとどめるようにしましょう。

あまり感情を入れず事務的に対応、反応を薄くすると相手も面白くないので早く切り上げられるでしょう。

嫌悪感を表にだすと関係が悪化し余計面倒になりますので、寄り添わず、突き放さずのフラットな対応を心がけましょう。

②相手の立場に立ってみる

一度、嫌いな人の立場にたって、なぜそんな行動をとるのかを考えてみるのもよいでしょう。

相手としては、あなたに不快感を与えていることに気づいていないかもしれません。

例えば仕事中に声をかけて邪魔をしてくる人が嫌いな場合。

相手はあなたに気を遣って親切心から話しかけているかもしれません。

この場合はストレートに自分は仕事中に雑談はしたくないと伝えることが重要です。

変に相手の話しに合わせてストレスを感じるより「すみません、自分は仕事の時は集中したいので」と伝えることで相手も「あ、この人は仕事中に話しかけられたくないんだ」と誤解に気づき関係改善につながるかもしれません。

みんなそれぞれの価値観や考えがあって行動しています。

自分と相手との違いを理解して認識合わせのコミュニケーションをとることでお互いにハッピーになります。

③にこやかに誠実に対応

嫌いな相手でも、できるだけにこやかに誠実な対応を心がけましょう。

なぜなら嫌いな相手を無視をしたり嫌いな態度を露骨に出すと状況が悪化しさらにストレスが溜まるからです。相手もあなたが嫌っていることを感じるとストレスを感じ、必要以上に関係性が悪くなり負のスパイラルに陥ります。

「あ、あいつがきた面倒臭い」「嫌だな、今日は何言われるんだろう」と思うより

自分は「相手がどんな人であれ、気持ちよく挨拶をして誠実に対応をする人間だ」と考え生活するほうが活力が湧きポジティブに活動できます。

結果的に相手もあなたへの攻撃的な態度を改めたり、気持ちよく挨拶を返してくるケースもあり関係改善に繋がります。

④相手を変えようとしない

嫌いな人や苦手な人に対して、「なんであんな事いうんだろう、」「もっとこうしてほしい、、」などと考えることもあるかもしれませんが、人の行動を変えたり、ましては性格を変えたりするのは、ほぼ不可能です。

むしろ変に期待をすると裏切られる（もしくは勝手に裏切られたと感じる）ことの方が多いでしょう。

相手は自分とは異なる力学で動いています。自分の尺度で理解しようとするのは諦めてそういう人と割り切りましょう。

過去と他人は変えられません。変えられるのは自分と未来です。

⑤なぜ嫌いなのか客観的に整理してみる

「好き」の反対は「無関心」であって、「嫌い」ではありません。

嫌いということは実はそれだけその相手に関心があるのです。

例えば年収でマウントをとってくる人が嫌いだとします。

「お金が全てではないのに、いちいちマウントとってきてムカつく」と感じているとすると、本当は相手が自分より年収が高いことに対する劣等感を感じているのかもしれません。

本当に年収と人の価値は関係ないと思っているのであれば、年収でマウントをとる人をかわいそうな人だなと相手にしないだけで、感情を荒げることはないでしょう。相手に無関心になりますが、嫌いにはなりません。

嫌いというエネギーは好きのエネルギー以上に強いものです。このエネルギーをうまく利用して自分を好転することもできます。

先の例でいえば、

年収マウントをとってくる相手に対して実は自分が劣等感を感じていると気づきます。

「年収＝人の価値ではないけど、年収も大事、あいつには負けたくない。」という素直な気持ちを受け入れることができれば次のステップに進めます。

年収の高い人材、具体的には1000万円以上もらえる人間でありたい。

あいつはなぜ自分より年収が高いのだろう。嫌なやつだけどどこが評価されているんだろう。

と相手から学ぶこともできます。

そして嫌いと感じるエネルギーを生かして自分を成長させることができます。

嫌いな人の何が嫌いなのかを考えることは今自分の求めているものの再認識や新たな気づき、自分の成長のヒントにつながります。是非時間をとって整理してみてください。

本記事で人を嫌いになるメカニズムも解説しますので、そちらも参照ください。

⑥自分のことに集中する

「あの人のこんなところが嫌い」「どうしてあの人はもっとこうしないんだろう。」

嫌いな人のことを考えると色々な負の感情がでてきてしまいますが、人のことを気にしたり、嫌な気分になっている間にも時間はどんどん過ぎていきます。

気をつけないと、人の言動に反応したり、振り回されているだけで人生が終わってしまいます。

あなたの人生は他でもない、あなただけのものです。他の誰かに引っ張られて自分の時間を台無しにしないでください。

あなたは何がしたいですか？　

嫌いな人に構っている時間はないはずです。

⑦たまったストレスは短時間で解消しておく

どんなに嫌いな人のことを気にしないよう過ごしていても、もらい事故のようなことは起こります。

そんな時はできるだけ早めにストレスを解消して忘れることが重要です。

趣味や運動、食事などストレス発散の方法は人によりますが、ここでのおすすめはモーニングページを書くことです。

モーニングページはアメリカのベストセラー「ずっとやりたかったことをやりなさい」の中で紹介されたもので、朝に思いついた事をひたすらA3、３ページ分書き留めるというものです。

頭をからっぽにして、起こった事や自分の感情を書き殴りましょう。朝一にこの作業をすると心が整い1日をよりポジティブに始めることができます。

⑧自分の成長の糧として捉える

嫌いな人は自分を成長させてくれる貴重な存在と捉えることもできます。

私の場合は以前の職場のパワハラ上司がこれにあたります。

私は長らく営業職についていたのですが、そもそも営業になりたかったわけでも得意なわけでもなく、他にできることもないので惰性で仕事を続けていました。

そんな中、上司がパワハラ上司に変わってから毎日ノルマの非情なプレッシャーを受ける日々が始まります。

仕事がどんどん辛くなり、毎日のプレッシャーやマイクロマネジメントに嫌気がさし、ストレスも限界に達しました。そして結果的に、ある日吹っ切れ、会社を辞めて転職。営業からマーケティングに職種も変えました。

今は以前より自分にあった職種で自分に合う人と気持ちよく仕事ができています。

パワハラ上司に出会わなければ、営業に向いていないと思いながらも今でも惰性で前職を続けていたかもしれません。

パワハラ上司は大っ嫌いですが、おかげで以前よりずっと自分らしい人生に舵をきれたので今では感謝すらしています。

自分が嫌いな人の裏には自分のやりたいことやコンプレックスが隠れている場合があります。

そこに向き合えば、嫌いな人へのパワーを成長の糧とすることもできます。

⑨自分の感情をリセットする

嫌いな人に感情を乱されたら、その場で感情的になってやり合うのでなく少し距離をとりましょう。

おすすめは簡単な瞑想をすることです。

1人きりになれる場所にいって、目を閉じて心を鎮めます。

自分の呼吸に集中して1~2分ほど深呼吸を繰り返します。

たったこれだけで、感情を整えて自分を一度リセットすることができます。

問題との距離が近すぎると問題解決は難しくなります。一度自分を取り戻し客観的に物事を捉えてみましょう。

人を嫌いになる５つのメカニズム

ここまで嫌いな人への対処法を紹介してきましたが、そもそも嫌いな人が少なければ人間関係で悩むことも減りストレスフリーに過ごせます。

そこで、最後に人を嫌いになるメカニズムを理解して、嫌いな人を減らすことを考えてみましょう。

人を嫌いになるメカニズムは大きく5つあります。

①相手に対する嫉妬

人を嫌うメカニズムの１つ目は相手に対する嫉妬、うらやましいという感情です。

人は自分のルールを破っている人に対して嫌な気持ちを抱きます。

例えば「人に対して上から目線で話してはいけない、誰にでもへりくだるくらいが丁度いい」というマイルールを持っている人の場合、上から目線の人をみると嫌な気持ちになります。

自分の価値観との不一致もありますが、「実は自分も偉そうに話したい時もあるけど、我慢している」という自分が隠れていることがあります。

自分は我慢しているのに、横柄な人が相手をきにせず自由に発言していてうらやましいと思うわけです。

ただ、素直にうらやましいという感情は受け止めたくないため、「あいつが嫌い」で片付けます。

人を嫌いになる背景には自分が我慢している欲求が隠れているかもしれません。

②自分に自信がない

自分に自信がないと他の人に嫉妬を覚えて嫌いになることがあります。

自分よりすごい人をみて、素直にすごいと思う反面、自分と比較してしまい自己嫌悪になるからです。

また自信のない人は人の好意も「何か裏があるのでは？」と素直に受け取れないこともあります。

自分を信じれないので、人も信じることが難しくなり総じて人間関係がギクシャクしがちです。

③承認欲求が満たされない

承認欲求が満たされない時に嫌いになることもあります。

自分を認めてくれない、褒めてくれないから嫌いになる。

承認欲求の強い人は特にこの傾向が強いです。

大好きだった人が急に嫌いになる心理も承認欲求に関連しています。

大好きだったのに相手が全く自分を相手にしてくれないと知ると大っ嫌いになって攻撃的にすらなる場合があります。

キツネがぶどうを取ろうとしたけど手がとどかず、とれずに、帰り際に「あのぶどうはきっとすっぱかったんだ」と捨て台詞をする寓話にあるように、手に入らないことを正当化するために相手を嫌いになるということを私たちは自己防衛のために行います。

④相手に対する生理的な拒否反応

初対面のときに、人の脳は0.02秒でその人を好きか嫌いかを判断します。

関係を深める前に生理的に反応。その人の過去の経験から苦手な人の見た目やしぐさ、表情など、さまざまな特徴を瞬間的にとらえて「嫌い」を判断します。

一度「嫌い」のレッテルを貼ると「嫌い」というフィルターを通して相手を見るため、相手の悪いところばかりに目が行きどんどん嫌いになるというスパイラルに入ります。

時には瞬時に軽蔑の感情を抱くこともあります。この場合は相手に対して優越感を感じれるため軽蔑しながら快適さすら感じます。

こう考えると、身だしなみを整える重要性は円滑な人間関係のためといっても過言ではありません。

ストレスと脳の動きについては、精神科医の樺沢紫苑さんの本「ストレスフリー超大全」が参考になるので興味ある方は読んでみてください。

⑤相手が自分を嫌っている気がする

何かをしてもらったらお返しがしたくなる心の作用のことを「返報性の原理」といいますが、これがネガティブに働くこともあります。

嫌われているから嫌うということです。

これは相手が実際に自分を嫌っていているかどうかは関係がなく、あくまで自分が「嫌われてる気がする」どうかです。

同じ態度をとられても、全く気にしない人と、相手に嫌われてると感じる人がいます。

相手は自分の鏡ですので、いつもにこやかに周りの人と接している人は周りの人もにこやかに接してくれる可能性が高いので、みんなに好かれていると感じるかもしれません。

嫌いという感情やサインは連鎖します。

嫌われやすい人の特徴

相手によって態度を変える人

年下には偉そうにして、上司には媚びを売る。など人によって態度を変える人は嫌われやすいです。

人間関係を損得でしか考えていないので結果的に他者との信頼関係を築きにくいでしょう。

ヒエラルキーやポジションを気にしてしまう人は、その人の肩書きでなく行動に注目するのがおすすめです。肩書きでなくその人の行動が素敵だと感じれば行為を表明して、仮に仲のよい友達でもその場の行動を不快に思ったら態度で表すことで健全な人間関係を構築できます。

あえて自分より偉い人にはできるだけ気を使わずに、自分より経験が浅い人には丁寧に接するとうまくいくと話もあります。これは偉い人は実は腹を割って話す相手をもとめていたり若い世代の本音を知りたかったりする。逆に若手は重要人物のように扱われた経験がないので丁寧に扱われると感動するといったことがあるからです。興味がある人は是非試してみてください。

自分のことしか考えていない人

自分勝手な人は嫌われやすいです。

自分の思いだけを通して相手の気持ちを考えない、相手な貴重な時間をどんどん奪ってもおかまいなし。こういう人からは周りの人が離れていきます。

みんな自分が一番大事です。そして人間は1人では生きられません。だからこそ相手の状況を理解したり、相手の感情を思い計りながらお互いが気持ちよく生活できる関係性を構築する努力が必要です。

常にネガティブな人

いつも文句をいっている、いつも不機嫌、人の悪口ばかり言っている。こういう人も嫌われやすいです。

人間常に前向きにはなれないのでネガティブな時は必ずあります。ただ、常にネガティブなオーラを纏っている人には声すらかけにくいです。

逆に能力は仮に高くなくともいつもニコニコ笑顔の人の周りには自然と人が寄ってきます。

ネガティブな言葉は周囲以前に自分にとっても有害です。自分の言葉を一番聞いているのは自分自身です。気周囲も自分も気持ちよく過ごせるようポジティブな態度や言葉を心がけましょう。

上から目線の人

人は誰だって多かれ少なかれ承認欲求があります。人から認められたいわけです。

上から目線の人に会うと自分は大事にされていないということを感じるので、距離を置きたくなります。

上から目線の人は他人軸で生きている人が多く、自分の方が相手より強い、お金がある、地位がある。などと人と比べて自分を保とうとします。ただこういう人は自分の軸がないため実は脆いです。

自信がないから上から目線で人に接するのです。そしていつまでも不安の中にいます。

人に横柄な態度をとらぬくとも、人と比較ぐせがある人は今一度自分の軸を見つめ直すのもよいでしょう。

テイカー

この世にはギバー（Giver）とテイカー（Taker）がいるのをご存知ですか？

ギバーとは見返りをもとめることなく人に与える人、テイカーとは自分の有益になるもの多く受け取ろうとする人です。

多くの人はテイカーになりがちです。自分に有益な情報やモノや人脈を欲しいと思うのは自然です。ただ常に受け取るばかりの人は人から嫌われやすいです。

研究ではギバーの方が一番成功する確率が高いという結果も出ています。人のために働くため周りからの評価も自然と高まり結果として大きな成果を手にするようです。

自分は今日何を受け取って、何を与えたか、一度考えてみるのもよいかもしれません。

「嫌い」の裏にはより自分らしく生きるヒントが隠れている

人を嫌いになるメカニズムを理解すると、その裏には自分の願望があることが少なくないことに気づきます。

「あの人のようにOOになりたい」

「自信を持ちたい」

「認められたい」

「今の自分を否定したくない」

出来れば認めたくない、人に知られたらなんとなく恥ずかしい自分の本当の願望。

でも、そういった本当の願望、不都合な真実を受け入れることができれば、嫌いという感情はどんどん小さくなりますし、今よりもっと自分らしく自由に生きることができるようになるのではないでしょうか？

嫌いな人とは上手に付き合いながらも是非自分の「嫌い」という感情の裏にある願望をみつめてより充実感のある毎日を送ってみて下さい。

もし嫌いな人がどうしても頭から離れない、嫌いの人がとても多くてストレスという場合は、一度コーチングを受けてみることをおすすめします。

コーチングはあなたのモヤモヤや悩みを聞いた上で、今の悩みの根源や原因となる思考の癖を理解するのに役立ちます。多くのコーチング会社がオンラインでの無料カウンセリングを受け付けているので、一度気軽に話しをしてみるのもいいでしょう。

参考文献